「やまゆりポーク」の生産グループは、神奈川県と云う都市化の中の狭い地域で、「経営を継続し、如何に後継者を育成し、技術を伝承していくか」の命題に果敢に挑戦してきた、県内でも優秀な生産集団である。
神奈川県内の養豚経営は、規模拡大が困難な状況にあることから、地域の経営者全体の利益を確保するためには、消費地に立地すると云う有利な条件を活かし、「消費者に、生産者の顔の見える、高品質の豚肉を生産することが必要であること」をいち早く考え、ブランド化に取り組んできた。
ブランド豚肉として有名となった「やまゆりポーク」は、その努力の成果であり、その後の神奈川県における豚肉ブランド化の先駆けとして、地域の養豚経営をリードしてきた。また、グループは毎月の勉強会や豚肉の評価技術の「目」を養うための肉豚共進会、更に、「やまゆりポーク」のPRのため、販売店に出向きPR活動を通じて、消費者の動向、意見聴取するなど販売活動も熱心に行われており、グループ全体が活気に満ちあふれた活動をしている。
もちろん、グループがここまで成長する過程では、 JA全農神奈川県本部や地域農協の営農指導員、県行政機関、普及組織等の強力な指導があってのことである。
グループ参加農家は、近隣耕種農家との堆肥流通もスムーズに行われ、環境に配慮した経営が続けられており、これからの都市の中での養豚経営のモデルとなる農家集団であり、地域の養豚振興に大いに貢献していることは、高く評価される。 |